パセリとバジルは同じもの
25年ほど前の小学生のころの話。
近所にあったファーストフード店の「ファーストキッチン」で
白っぽい二つ折りのバンズのバーガーで「バジル」と商品名についたものがあった。
見た目は白いパンにこま切れになったバジルが練りこまれたものであったと思う。
当時の私は「バジル」などというおしゃれな名前の物は全く知らず
コーンスープの上におしゃれにかかっている「パセリ」なら知っていたのだ。
パンに練りこまれたバジルを見て小学生の私は
「ほう。パセリの葉っぱ部分を乾燥させ細切れにしたものをバジルというのか」と自己解釈し・・・
なんと20歳すぎるまでその認識だったのである!(なんてこった)
なぜそこまで気づかなかったのか、そして気づいたのかという話をしたい。
気づかなかった理由
私は田舎育ちの高齢出産の和食好き母に育てられたため、イタリアンとかフレンチとか
ピザとかパスタ(スパゲッティミートソース・ナポリタンしか出ない)とかそんなジャンルの食事が家の中で出てくることは一度もなかった。
ハンバーグなどのアメリカンな洋食は普通に出てきたし、ケンタッキーなども普通に食べていたが、本格イタリアン系は本当に食卓にあがったことはなかった。
その結果「バジル」という物に一切触れない生活環境だったのだ。
高校生になり友達や恋人と外食に行くこともあったが、基本的にそういう店にはいかなかった。
食べなれていない為、食わず嫌いというか抵抗感があったのだ。
今やだれでもしっているサイゼリヤだが、私が子供のころは今ほど「どこでもある感」のある飲食店ではなかった。
正直高校生の時恋人の車で連れて行ってもらうまで知らなかった。
そういった環境の経緯で「バジル」を知らないまま大人になった。
気づいた理由
20歳になり専門学校の友人と江の島水族館の近くにあるおしゃれなお店に行った時のこと。
イタリアン大好きな友人が「マルゲリータ」を頼んだのだ。
私はテーブルに届いたピザを見て
「上にのってる葉っぱは何?」
と友人に聞くと
「えっ?バジルだよ?」
というではないか。
私は「えっバジルってあれでしょ?パセリ粉砕したやつ」
というと友人は「????」(何言ってんだコイツ)状態。
「いや、この丸い葉っぱはバジルっていうんだよ」と再度教えてくれた。
私はかくかくしかじか、小学生時代の話をすると友人は爆笑。
なるほどね~笑 と納得してくれた。
それと同時に「よくこの年まで気づかなかったもんだね笑」とちょっと小ばかにされたが、私にとってはとても大きな発見だったし衝撃だった。
思い込みって本当に恐ろしいし、何かこんな感じできっかけがないと
一生気づかないままだったのかもなぁ・・・と江の島の店を今でもよく思いだすのである。